この記事では、高校受験の作文や小論文対策をいつから始めるかや、書き方のコツについて解説します!
公立中学校と私立中学校での勤務経験あり。中学生や保護者の方向けの情報を、わかりやすく解説します!
「高校受験の作文対策って、いつからやればいいの?」
迷う方が多いと思います。
結論から言うと、作文対策にとりかかる時期は、早ければ早いほどよいです!
その理由や、元中学校国語の教員の視点から見た、作文・小論文の書き方のコツを詳しく解説します。
高校受験の作文・小論文対策は、なるべく早い時期からやろう!

高校受験では、私立でも公立でも、ほどんどの学校で作文や小論文があります。
元国語教員の立場からしますと、作文・小論文対策は、中学校のなるべく早い段階で取りかかるのがおすすめです!
遅くとも、中学3年生の夏には対策をはじめましょう!
理由は2つあります。
作文を「書く力」は、すぐには伸びないから
国語の中でも、漢字や語句などの言葉の知識は、覚えたそばからすぐに点数に直結します。
しかし作文を「書く力」は、文法や語句を覚えただけでは身につかず、書く練習を積み重ねて初めて伸びるものです。
国語の点数が伸びにくいのと同じように、作文を書く力もすぐには身につかないため、注意が必要です。
なぜ「書く力」が育つまでには時間がかかるのかをさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

配点が高いから
高校受験の作文や小論文の対策は、つい後に回されがちです。
しかし、作文は配点がとても高く、受験結果を左右すると言っても過言ではありません。
作文の配点は20点近くあることも多く、満点に近い点数をとれれば、間違いなく有利になります!
点数アップにつながる!高校受験の作文・小論文の書き方のコツ

高校受験の作文や小論文には、実は書き方のコツがあります。
書き方のコツをおさえて練習を重ねれば、だんだんと書く力は身についていきます。
ここからは、点数にしっかりと結びつく作文・小論文の書き方のコツをご紹介します!
- 主張と根拠を明確に決める
- 基本の型どおりに書く
- 表記のミスをしない
主張と根拠を明確に決める
高校受験の作文では、テーマに対するあなたの意見と、その根拠を読み手にわかりやすく伝えることが大切です。
テーマや資料を見たら、まずは主張と根拠をしっかりと決め、書きだしてみてください。
ただし、「主張」はなんでもよいわけではありません!
必ず「問いに対する答えになっているか」を、きちんと確認するようにしましょう。
基本の型どおりに書く
高校受験の作文や小論文では、文章の構成に創意工夫は必要ありません。
基本の型通りに、自分の主張と根拠をわかりやすく書けば、十分合格できます。

高校受験の作文・小論文は、序論・本論・結論の三段構成です。
- 序論(私は…だと考える)
- 本論(なぜなら、…だからだ。+具体例)
- 結論(だから私は…と考える)
点数アップのポイントは、本論で理由とそれを支える具体例を必ず入れることです。
表記のミスをしない

受験生の作文の採点をしていた時に思ったのは、表記のミスで点数を落としてしまう子が、とても多いということ…!
表記は減点方式で採点します。
ミスが多いほど減点になりますので、正しい表記で書き、失点を最小限にとどめましょう。
表記で特にミスが多いのは、以下の項目です。
- 原稿用紙の使い方
- 誤字脱字
- 主述のねじれ
- 常体か敬体かの統一
- 字が丁寧に書けているか
原稿用紙の使い方
原稿用紙の使い方を正しく理解しているかで、作文の点数は大きく変わってしまいます。
たとえば、「話し言葉を使わない」「縦書きでは漢数字を使う」「書き始めは1マス空ける」などです。
学校で配布される国語便覧に、原稿用紙の使い方について詳しく書かれたページがあります。
作文の対策前に一度目を通し、気になる点はノートにメモするとよいでしょう。
誤字脱字
制限時間が決まった中で焦って作文を書いていると、思いがけないところで誤字脱字をしてしまうこともあります。
誤字脱字も、ひとつにつき1点減点されてしまいますので、たくさんあると大きな減点につながります。
作文を書き終わったら、人の原稿をチェックする気持ちで、冷静に自分の原稿を見直してみましょう。
主述のねじれ
主述がねじれて、文章がうまく伝わらなくなるのも、中学生の作文でよく目にします。
主述のねじれがある文章
- 読書の好きなところは、自分の知らない世界を知ることです。
- 私の趣味は、友達とダンスをします。
- 読書の好きなところは、自分の知らない世界を知れるところです。
- 私の趣味は、友達とダンスをすることです。
主語と述語がつながらなくなるのを「主述のねじれ」と言います。
主述のねじれを防ぐコツは、一文書くごとに文章を見返すことです。
全部書いてから見返すと、ミスに気がついても修正するのが大変です。
常体か敬体かの統一
文末表現は、「です・ます」か「だ・である」のどちらかに統一しましょう。
練習の段階からどちらかの表記で書くことを徹底すると、本番で混同してしまうこともなくなります!
字が丁寧に書けているか
字の丁寧さは直接採点には含まれませんが、同じ内容であっても、読み手に与える印象は異なります。
自分では正しい字で書いたつもりでも、採点側が正しく読めなかったり、誤字ととらえたりすることもあります。
大きくはっきりとした字を心がけましょう。
入試対策にも!高校受験の作文・小論文のおすすめ問題集

高校受験の作文・小論文対策の際に役立つ市販の問題集をご紹介します。
数ある問題集の中でも、シグマベストから出ているこちらがおすすめです!
高校入試 合格を決める作文・小論文
作文や小論文の書き方、学び方の手順、入試作文の攻略法がひととおりわかる問題集。
イラスト付きで完結明瞭な解説がされていますので、一冊もっておくと作文対策に便利です。
作文を書く上での基礎の定着と、実践力を磨きたい人に特におすすめです!
高校受験の作文・小論文の勉強方法は?

高校受験の作文や小論文対策の方法は、実はいたってシンプル。
- さまざまなテーマで作文を書く
- 添削してもらう
これだけ。
ポイントは、触れ合うテーマ量を増やし、必ず第三者の添削を受けることです。
さまざまなテーマで書く中で、徐々に文章の組み立て方や、自分なりの書き方が身につきます。
そして、書いた作文は必ず先生に添削してもらうようにしましょう。
塾や学校の先生に添削をお願いし、必ず1枚書くごとに指導を受けるようにしてください。
実際のところ、「作文の添削を受けるのが難しい」とお悩みのご家庭も多いでしょう。
家庭学習で作文の添削を受けたい場合には、添削サービスがついている通信教育を活用するのもおすすめです。
特に進研ゼミとZ会は、添削指導が手厚く、作文もしっかりと見てもらえます。
詳しくは以下記事でも解説していますので、興味がありましたらあわせてご覧ください。

まとめ
この記事では、高校受験の作文・小論文の対策時期や、書き方のコツについて解説しました。
作文は、高校受験の中でも配点が高い分野でありながら、対策が難しいのが特徴です。
まずはできるだけ早い時期に、自分の受験する高校の過去問に触れ、実際の問題のレベルを確認しましょう!
中学生と保護者の方向けの記事をほかにもたくさんそろえていますので、お時間ありましたらぜひご覧ください!

