この記事では、塾なしで高校受験は可能か?元教員が本音で話してみたいと思います。
中学生に本当に役立つ勉強の知識をわかりやすく厳選してお伝えしていきます!
お子さまが中学生になると、高校受験を意識するようになりますよね。
高校受験対策をするうえで、「塾入れていた方がいいかな?」と悩む保護者の方は多いと思います。
このように思った方はいませんか?
この記事では、元中学校教員の私が、塾なし高校受験について本音で意見を述べさせていただきたいと思います。
厳選した高校受験におすすめの問題集もご紹介していますので、ぜひご覧ください!
塾なし高校受験におすすめの通信教育については、以下の記事に詳しくまとめています!興味のある方はご覧ください。
【本音】塾なし高校受験は可能か?
結論から先にいうと、塾なし高校受験は可能ではありますが大変ですというのが本音です。
このように考える理由には2つあります。
- 受験対策のすべてを自分で行うのはハードルが高い
- そもそも、塾なし高校受験が可能な子は勉強ができる
受験対策のすべてを自分で行うのはハードルが高い
高校受験対策って普段の勉強とはまた違うので、ある程度経験や知識がないと何をしていいのかわからないんですよね。
高校受験対策では、志望校の情報収集、勉強スケジュールの計画、志望校別の対策、問題集の選定などさまざまなことをします。
塾なしで高校受験対策をする場合、そのすべてを自分で行わないといけません。
そもそも、塾なし高校受験が可能な子は勉強ができる
よくネットなどで「塾なしで高校受験対策して難関校に合格できました」みたいな記事を目にすることがあります。
このような記事を目にすると、つい「うちの子も塾なしで高校受験できるかも」と期待してしまいますよね。
しかし私は正直、塾なし高校受験ができる子は、やり方が合っていたのではなく、もともと勉強ができて学習習慣もついている子だと思っています。
勉強ができる子は、自分で参考書の内容を理解し、自分でどんな勉強が必要なのか判断できます。
自分に必要な勉強がわかって、計画的に勉強ができるのであれば、そもそも塾に行く必要はないですよね。
ですので、志望校の合格点から大きく離れている場合には、塾で苦手科目や模試などを補強して受験に備えていくことをおすすめします。
塾なしで高校受験することは可能だが大変。
だから自分は一人でも勉強を進められるのか、塾なし高校受験をするときに気をつけることは何かをしっかり把握してからはじめることが大切!
塾なし高校受験ができる子はこんな子!
私が考える塾なし高校受験ができる子の特徴は以下の通りです。
- 自分で勉強を進める習慣がついている
- 志望校に合格できる点数をすでにとれている
- 親も勉強のサポートができる(志望校の情報収集など)
上記のすべての条件にあてはまる子は、塾なし高校受験も十分に可能です。
中には通信教育を併用して、基礎力や応用力を強化しているというパターンもあります。
塾なし高校受験のメリット
ここからは、塾なし高校受験のメリットを整理していきます。
- 塾代がかからない
- 自分のペースで学習できる
塾代がかからない
塾なし高校受験の一番のメリットは教育費を大幅に節約できることですよね。
塾に入れた場合、年間約20万円前後の金額がかかってきます。
これはあくまでも平均なので、実際はもっと塾代がかかってくるケースもあります。
もし塾に入らないで高校受験対策にした場合には、その分の教育費を高校に入ったときや大学受験の際にまわすことができます。
将来を見越して教育費をおさえていきたいというご家庭には、塾なし高校受験はメリットが大きいです。
自分のペースで学習できる
塾をやめたり、合わないなと思ったりしている方で、塾なし高校受験を検討している場合もあるでしょう。
もしも相性の合わない塾で受験対策をし続けていたとしても、合格まで結びつくかどうかは正直わかりません。
相性の合う塾で勉強に前向きなモチベーションをもってこそ、高校受験対策の効果が最大限に発揮されるんですよね。
塾なしで自宅で勉強した場合、自分のペースで勉強することができます。
「みんなと勉強するよりも一人で集中して勉強した方がいい!」という子は、自分で勉強が進められる塾なし高校受験を検討してもいいかもしれませんね。
塾なし高校受験のデメリット
塾なし高校受験には、もちろんデメリットもあります。
- 受験勉強をすべて自分で進めていく必要がある
- 自分のしている勉強が合っているのかわからない
- 質問や添削の指導が不足しがち
- モチベーションを保つのが難しい
受験勉強をすべて自分で進めていく必要がある
- 参考書・問題集選び
- 模試選び
- 苦手科目の克服
- 志望校別対策
- 過去問演習
- 志望校の情報収集
塾なしで高校受験をする場合、これらをすべて一人で行わなければなりません。
もちろんできないことはないのですが、高校受験対策の経験がないと何をどれくらい勉強したらいいのか迷ってしまいます。
自分のしている勉強が合っているのかわからない
塾に通う場合には、塾のカリキュラムに従って勉強していれば高校受験対策が自然とできます。
しかし自分だけで受験勉強をしていると、その勉強が果たして志望校の合格につながる勉強なのかわからなくなるときがあります。
「自分はこのままで大丈夫かな?」「この勉強で合っているのかな」と精神面において不安にもなりやすいです。
質問や添削の指導が不足しがち
勉強を進めるうえで、わからないところをすぐに質問できる環境はとても大切です。
保護者の方に質問ができる環境ならばまだよいのですが、塾なしで受験勉強をする場合には質問できる環境を確保することがなかなか難しいです。
また、国語の作文や英作文は、先生に添削してもらうことによってどんどんレベルアップしていきます。
添削指導の機会も、自分だけで勉強していると少なくなってしまいます。
モチベーションを保つのが難しい
自分一人だけで勉強していると、モチベーションを保つのが難しい場合があります。
塾で他の友達と切磋琢磨したり、模試を定期的に受けたりすると、モチベーションをいやでも上げざるを得ないんですよね。
自分に厳しく勉強の管理ができる子は問題ありませんが、家だとやる気が続かないという子は塾なしで高校受験するのはハードルが高いかもしれませんね。
塾なし高校受験で合格するために気をつけるべきこと5つ
塾なし高校受験にはメリットもありますが、デメリットもあります。
ここからは、塾なし高校受験のデメリットを最小限におさえて塾なし高校受験を成功させるために気をつけるべきことをお話しします。
塾なし高校受験で気をつけること
- 勉強スケジュールを立てる
- 模試を必ず受験する
- できれば通信教育も利用する
- 過去問をたくさん解き、志望校に合った対策を心がける
- 問題集を買いすぎない
①勉強スケジュールを立てる
学習の見通しをまずは立ててください。
見通しを立てずにただ行き当たりばったりで勉強してしまうと、入試当日までに必要な知識が身につかないこともあります。
中学1~2年生の頃は、定期テストや実力テスト対策をメインに行えばいいでしょう。(結果的に受験対策につながる)
中学3年生になったら、本格的に受験勉強に入ります。
中学3年生の受験勉強のスケジュールの一例をご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
4月~夏休み前 | ・定期テスト/実力テスト対策に専念 ・余裕があれば模試に挑戦 |
夏休み | ・中1~中2の学習内容の総復習 ・模試に挑戦 |
9月~11月 | ・苦手科目の復習 ・過去問を解いて実践力を磨く |
冬休み | ・過去問や模試で間違えた単元を中心に復習 |
1~3月 | ・過去問を解いて、時間配分や問題に慣れる |
②模試を必ず受験する
一人で高校受験対策する場合でも、模試は必ず数回受験してください。
模試を受験すると今の自分の位置や苦手科目などがわかるからです。
自分の勉強するべきポイントが明確に分かり、受験勉強のモチベーションもアップします。
試験の雰囲気もわかるので、入試本番に向けて予行練習のつもりで挑むといいでしょう。
③できれば通信教育も利用する
私は塾なし高校受験を成功させるためには、通信教育も一緒に使用していくことをおすすめします。
自分一人で受験対策をするのって、本当に想像以上に大変なんですよね。普通の家庭学習とは違う部分も多いので。
一人だけで勉強を進めていく労力を考えれば、通信教育でカバーできる部分はカバーしたほうが、結果的に受験勉強のみに集中できます。
ほとんどの通信教育は月に1万円以下で学ぶことができますので、塾に入ることに比べれば家計への負担もはるかに小さいです。
このブログでは通信教育について詳しく説明している記事もございますので、ぜひ合わせてご覧ください。
④過去問をたくさん解き、志望校に合った対策を心がける
高校受験は、志望校の入試問題に合った対策をすることが何よりも大事です。
過去問は
- 問題の出題傾向をつかむために、中学3年生の早い段階で1回解く
- 受験の直前期に、実践力を磨くためにできるだけたくさん解く
といったように2回の場面に使い分けて使用するのがおすすめです!
公立高校は都道府県別の過去問を、私立・国立高校は学校別の過去問で対策しましょう。
⑤問題集を買いすぎない
自分で高校受験対策をするとなると、問題集をたくさん買わないといけないのか不安になりますよね。
しかし、問題集は各教科2~3冊ずつあれば十分です。
あまり買いすぎると、結局問題集を解ききれずに終わってしまうこともありますから。
高校受験対策で問題集を解くときには
何冊も解くことではなく何回も解くことが重要!
まずは学校で使用しているワークと過去問の2冊を繰り返し解くことを意識するといいと思います。
それでも問題演習量をさらに増やしたい場合には、入試対策用の市販の問題集を1~2冊購入してもいいでしょう。
【厳選】塾なし高校受験におすすめの問題集5選
高校受験用の問題集を選ぶときには、3年間の学習内容を効率的に総復習できるものと問題演習量を確保できるものを選ぶことが大切です。
ここからは私が厳選したおすすめの市販の問題集を5つご紹介します。
高校入試 5科の要点総仕上げ問題集
中学3年間分の5教科の学習内容を、一冊でざっと復習できる問題集です。
各教科ごとに、入試でよく出る要点を中心に要点を整理しているページがあります。
必要なものに絞って要点がまとめてあるので、要点を確認→問題演習までスムーズにできると思います!
- 3年間の学習内容を1冊で振り返れる問題集がほしい
- 入試でよく出る問題を効率的に学びたい
中学総合的研究問題集
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中学3年間の各教科の学習内容を1冊で学べるB5サイズの問題集です。
シンプルなまとめページと問題演習で構成されており、個人的にはごちゃごちゃしていなくてとても見やすい問題集です。
標準問題で基本を確認し、発展問題で少しレベルアップした入試問題に挑戦できます。
自分のレベルに合わせて、「標準問題だけ解く」「発展問題のみ挑戦する」などの使い分けもできます。
1冊持っていると、高校受験対策だけではなく、定期テスト対策や苦手対策にも重宝できます。
- 基礎固め・苦手対策・応用が1冊でしたい
- 1冊の問題集を何回も解きたい
高校入試対策問題集 合格への最短完成
栄光ゼミナールが監修した高校受験対策向けの問題集。
全国の公立高校の入試問題を分析し、入試問題特有の解き方のテクニックや考え方を丁寧に解説しています。
頻出問題や思考力を試す問題もたくさん取り扱っているので、一冊で効率的に入試対策を進められます。
- 公立高校受験を突破するためのテクニックが学びたい
高校入試 超効率問題集
全国の公立高校入試問題の出題傾向・正答率を分析し、試験に出やすい問題を効率的に学べる問題集。
問題の横に正答率も載っているため、絶対に正解する必要がある問題と差がつく問題がわかって使いやすいです。
- 公立高校受験で狙われやすい問題を効率的に学びたい
最高水準問題集 高校入試
国立・私立難関高校の入試問題を厳選した問題集。
標準よりもややハイレベルな問題に対応できるものを探していた人におすすめです。
問題レベルや出題傾向がわかりやすく書かれていますので、必要な問題のみをピックアップして勉強することもできます。
塾なし高校受験に対応できる国語の問題集についてはこちらの記事もあわせてご覧ください。
まとめ
この記事では、塾なし高校受験について元中学教員の視点からいろいろとお話していきました。
塾なしで高校受験することは、想像以上に大変なことです。
ですので、「周りでもやっている人がいたから」などと、安易に決めてしまうことはあまりおすすめしません。
しかし、塾なしで高校受験した場合には塾代を大幅にうかせることができますし、自己マネジメント能力が高まります。
きちんと塾なし高校受験のメリット・デメリット、どんな子ならできるのかも把握したうえで選択できればいいですね!
塾なしで高校受験をする際に気をつけておくといいこともまとめましたので、参考になる部分が少しでもあればうれしいです。