この記事では、「英語できない!」「英語が苦手!」と悩む中学生やその保護者の方に、原因と勉強法を解説します。
公立中学校と私立中学校での勤務経験あり。中学生に本当に役立つ勉強の知識をわかりやすく厳選してお届けします!
このように、英語に関するお悩みをもつ人は多いと思います。
教員をしているとき、三者面談や普段の学校生活で頻繁に聞いたお悩みが、「英語が苦手で全然できないんです!」というものでした。
特に、英語学習を本格的に始める中学1年生に苦手意識が強いことが多かったです。
話を聞いているうちに分かったのは、英語に苦手意識をもっている子には共通した原因があるということです。でも、苦手になる原因に正しく対処できている人ってとても少なかったんですよね。
というわけでこの記事では、中学生が英語が苦手になるときに陥っている原因と、苦手を克服するための勉強法について詳しく解説します!
「英語ができない」「英語が苦手」と悩んでいた人はぜひご覧ください。
中学生が英語を苦手になりやすい理由
そもそも「英語」という教科自体、中学生が苦手になる要素が他の教科よりも強い教科です。
英語を苦手になりやすい理由としては、主に2つのことが挙げられます。
- 新しく学ぶ言語だから
- 積み上げ式の教科だから
新しく学ぶ言語だから
子供にとって英語は、幼いころから慣れ親しんだ日本語以外の全く新しい言語です。
新しい言語に興味をもってどんどん飛び込んでいく子もいれば、耳慣れない新しい言葉に高いハードルを感じる子もいます。
ただでさえ日本語と英語は違う点が多い言語ですので、「わからない」「難しい」「できない」と感じやすいのです。
苦手意識から英語との距離がどんどん生まれ、勉強時間も減り、結局成績が下がってしまうという悪循環に陥る可能性もあります。
積み上げ式の教科だから
一般的に英語と数学は積み上げ式の教科と言われています。
前の学習内容がわかっていることを前提に、次の単元の学習が進んでいく教科なのです。
つまり英語は、前の単元の学習がわからなくなると、次の単元の学習は全部わからなくなってしまうのです。
例えば理科や社会などは、単元の途中からでも知識を積み上げることができます。
しかし英語や数学でつまずいた場合には、わからなくなった学年の単元まで一回戻り、もう一度学習しなおさないと理解できません。
英語が積み上げ式の学習であるがゆえに、途中でわからなくなったまま苦手意識をもつ子が多くいます。
【中学生】英語が苦手!英語ができない!ときの原因
教員時代に「英語が苦手!」「英語ができない!」と悩んでいる人の話を聞いていると、ある共通した原因が見えてきました。
- 勉強時間が少ない
- 単語を覚えていない
- 教科書の基本文が読めない訳せない
勉強時間が少ない
英語に苦手意識をもっている人に話を聞いたときに一番に感じたのは、「そもそも勉強時間少なくない?」ということでした。
まず大前提として、新しい言語を覚えるときに、それなりの勉強時間が必要になることは当たり前の話です。(少し厳しい話ですみません…)
英語ができる子は、やはり苦手意識をもっている子の何倍も勉強時間を費やしているんですよね。
特に中学校英語の場合には、文法や単語も基本的なものが多いので、勉強した分だけ点数に結び付くようになっています。
英語に苦手意識がある人は、まずは自分の勉強時間が足りているか確認してみてください。
単語を覚えていない
基本となる単語を全然覚えていない子も多かったです。
そもそも「単語が読めない」「単語の意味が分からない」「単語が書けない」という状態だと、英語を理解すること自体難しくなってしまいますよね?
また、「単語をしっかり暗記しよう」とアドバイスをしても、
と言われることもしばしばでした。
正直なところ、単語の暗記は時間をかけて書くなり読むなりするしか方法はないんですよね。
勉強時間をしっかりかけて、単語の暗記を確実に行う忍耐力が英語の学習には欠かせません。
基本文が読めない訳せない
教科書には、その単元のメインとなる文法を含んだ基本文が必ず載っています。
たとえばbe動詞の単元では
I am from Tokyo.
などです。
英語に苦手意識がある子は、学校の授業でなんとなく教科書を音読して終わりという状態になっていないでしょうか?
実は、基本文に使われている文法の意味を理解し、音読し、訳せて、はじめてその単元の内容を理解できたことになるのです。
基本文に使われている文法の構造や日本語訳などが理解できないと、その単元を勉強した意味がなくなってしまいます。
基本文が理解できていないと、当然テストのときには文法が全く頭に入っていないので、「読めない」「書けない」という状態になってしまうのです。
【英語が苦手と悩む中学生はまずここから!】苦手を克服する勉強法4ステップ
いよいよここからは、「英語ができない!」「英語が苦手!」という人に向けて、今日から誰でもできる勉強法をお伝えしていきます。
勉強の手順は4ステップです。
- できない単元はどこからなのか確認する
- 基本単語を暗記する
- 基本文を使って文法を覚える
- 問題演習をする
使用するのは
- 教科書
- 問題集(学校で配布されるものか市販のもの)
①できない単元はどこからなのかを確認する
まずは、自分がどの学年のどの単元からできていないのか、最初に確認します。
英語は積み上げ式の教科ですので、どこか一つでもできない単元があるとそのあとすべての学習がわからなくなってしまうからです。
できない単元まで戻らずにいくら途中から知識を入れようとしても、絶対に苦手の克服にはつながりません。
まずはわからない単元を明確にし、そこから学習を始めていくようにしましょう。
②基本単語を暗記する
わからない単元の教科書のページを開きましょう。教科書には必ず、その単元に使う新しい英単語が載っています。
まずは新しく出てきた英単語をすべて暗記してください。
暗記の方法は人それぞれありますが、確かなことは、英単語はある程度時間をかけないと覚えられないということです。
途中で「できない!」とさじを投げるのではなく、覚えられるまで時間がかかるものだと思って、根気強く覚えてみてください。
英単語の覚え方 例
- ひたすら書く
- 声に出す
- 家の目につくところに貼る
- 単語カードをつくる
最初にすべて覚えられなくても、問題集を解くうちに何度も目にして覚えられることもあります。
最初にまとめて単語を覚える時間をつくり、ある程度覚えたら問題演習をしながらよりしっかりと暗記してもよいでしょう。
③基本文を使って文法を覚える
教科書には単元ごとに基本文が載っています。
次は基本文の日本語訳をして、使われている文法を分析していきましょう。
例えば
He plays tennis very well.
この基本文には三人称単数が使われているな。三人称単数ってなんだっけ?えっとIとYou以外の1人やひとつのものをあらわすときに使うんか。三人称単数が来たら動詞にsをつけるのか。
じゃあこれからHeやSheが主語の時の動詞には必ずsをつけなきゃ。
文法の分析の時に重要なのは、基本文に使われている文法がこれからテストで出てきたときにも使えるように、文法の根本からしっかり理解することです。
④問題演習をする
最後に、教科書で学んだ単元の問題演習をしましょう。
問題集を解く手順
- 教科書を見ずに、分かるところを自力で解く
- 教科書を見ながらわからなかった部分を埋めていく
- 解答解説を見ながら答え合わせ
- 間違った問題をもう一度解く
使用する問題集は、学校で配布される問題集か市販の問題集です。
市販の問題集の方が1冊にまとめるために問題数が少なめだったり、絵や図が多かったりすることもあります。
勉強が続くか不安な子や、まず最初は少しずつ勉強したい子には市販の問題集がおすすめです。
私がおすすめする問題集を載せますので、市販の問題の購入を検討している人はぜひご覧ください。
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まとめ
この記事では、中学生で英語ができない!と悩む人の原因と、勉強法を解説しました。
英語ができないときの原因
- 勉強時間が少ない
- 単語を覚えていない
- 教科書の基本文が読めない訳せない
苦手を克服する英語の勉強法
- できない単元はどこからなのか確認する
- 基本単語を暗記する
- 基本文を使って文法を覚える
- 問題演習をする
英語の苦手克服のためには、できない単元まで戻って丁寧に勉強しなおす作業が必要です。
わからない単元の単語や基本文を地道に覚えることから始めてみましょう。