教員採用試験で必ず聞かれるのが、志望動機です。
採用側からすれば、「なぜ教員を目指すのか」という核の部分を聞くことで、その人の考え方や熱量を見ようとしています。
でも、志望動機って、いざ聞かれると答えることが難しいものですよね。
- 志望動機をどのようにまとめたらよいのか分からない…
- 色々なところで志望動機の書き方を見たけど、結局どうすればいいの…?
- 合格する志望動機って何?
このような疑問をもっている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、教員採用試験を受験する人は必ずと言っていいほど悩む、志望動機の書き方について解説します。
願書を書く時や、面接で答えるときの参考になればうれしいです。
【教員採用試験】合格する志望動機のポイント
合格できるような個性が光る志望動機を考えるためには、次のことを気をつけるとよいです。
- 恩師とのエピソードだけを述べない
- 教員の道に進む決心をした経験or教員でなければならない理由を述べる
- 過去のことではなく、未来のことを述べる
以下、ひとつずつ解説していきますね!
①恩師とのエピソードだけを述べない
教員採用試験のあまりよくない志望動機の典型例は、
恩師とのエピソードだけを述べてしまうというものです。
例えばこのような感じ。
私が教員を志したのは、小学校6年生の時の担任の先生との出会いです。先生はいつもどの児童に対してもやさしく笑顔で接してくれて、そのあたたかさのおかげで学校にいることが楽しくなりました。ですので私も、その恩師のような教員になりたいと思い、志望します。
一見理由として成り立っているようですが、…単純に浅くないですか?
レベル的には小さい子どもがテレビで見たヒーローにあこがれて「あれになりたい」と言っているような感じ…(辛口ですみません)
「数ある仕事の中から教員という仕事をなぜ選んだのか」
「これからどのような教員になりたいのか」
という強い意志や未来へのビジョンが全く見えません。
採用側からしてみれば、「この受験者、憧れだけで教員めざしているのかな?大丈夫かな?」と思われてしまいます。
とはいえ、恩師とのエピソードで志望動機をつくる人が結構多いことも事実なので
恩師の話題以外の違う角度から志望動機を書くだけでも、個性際立つものになります。
それ以外の部分で教員を目指す理由が書けると、採用側にもアピールすることができますよ。
②教員の道に進む決心をした理由or教員でなければならない理由を述べる
教員という仕事は、はっきり言ってブラックです。
憧れだけで勤められるような職業ではありません。
また、教員はブラックだということは今や多くの人が知っていることで、教員志望者が年々減っていることも事実です。
ですので、採用側は、甘くはないと分かっていながら「なぜ教員という仕事を選んだのか」というその熱意や思いを聞きたいと思っているのです。
その質問の意図をしっかり把握し、あなたの熱意を述べられるとよいです。
【例】
私は幼いころから教員を目指していましたが、はっきりと教員の道に進もうと決心したのは、教育実習を経験してからです。生徒たちと授業や生活を共にする中で、生徒が分からないことが分かるようになったり、成長したりする姿を見て、自分自身も充実感や達成感を感じました。確かに大変なことも多かったですが、生徒と共に成長できるという仕事に大きなやりがいを感じました。そんなやりがいのある教員を自分の仕事にして、生涯をかけて向き合っていきたいと思い、志望します。
③過去のことではなく、未来のことを述べる
志望動機は、過去の教員になろうと思ったきっかけではなく、
未来に向けてこれからあなたがどのようにしていくかということを述べることも大事です。
- こんな生徒を育てたい
- こんな教員になりたい
- こんな形で教育界に貢献したい など
未来への展望を入れられると、あなただけの熱意とオリジナリティーのある志望動機になると思いますよ!
合格する志望動機の例
合格する志望動機の一例を紹介します。
これはあくまでも一例なので、合格する志望動機のポイントをおさえて、ぜひあなただけの志望動機を完成させてみてくださいね。
私は幼いころから国語を勉強することや人に教えることが大好きな子どもでした。教員の道に進もうと強く決心したのは、大学時代の塾でのアルバイトの経験です。子どもに勉強を教えることはもちろん楽しく、充実感があったのですが、同時に問題集を解くだけで国語の力を伸ばすことに限界を感じました。もっとたくさんの読みものを使って、日々の生活の中で子どもたちと触れ合いながら国語の力を伸ばしていきたいなという思いが強くなりました。また、家庭環境や学校生活に問題を抱えている子どもが多く、一歩踏み込んで指導ができないもどかしさを感じました。ですので私は、教員になって生徒とより近い距離で国語のよさを伝えたり、生徒に寄り添った指導をしたりしたいと考えまして、教員という仕事を志望しました。
- もともと教えることが好きだという特徴を持っていた点や、大学時代のアルバイトの経験が教員を志したきっかけになっていることを端的に述べている。
- アルバイトからどのようなことを学び、なぜ教員になりたいのかを具体的に述べている。同じ勉強を教える職種である塾講師ではなくて、なぜ教員を選んだのかまで述べている。
- これから教員として、子どもたちとどのように向き合っていきたいのかが書かれている。
最後に
志望動機は、あなたの熱意をアピールするものです。
形式にとらわれすぎずに、あなたの教員になりたいという熱意を是非率直に伝えてみてくださいね。
あなたの思いに心動かされる人が必ずいるはずです。