このように、教員採用試験の筆記試験対策で悩まれている方は多いと思います。
でも大丈夫です!
この記事では、教員採用試験の筆記試験の対策法を分かりやすく解説します。
この記事を読めば、教職教養・一般教養・専門教養の全ての対策法が分かるように、まとめてみました!
過去に教員採用試験を2回受験した私の経験も踏まえながら、合格するために本当に必要なポイントのみを絞ったつもりです。
ぜひ、気になった方はこの先もご覧ください!
教職教養の対策法
教職教養とは?
教職教養とは、教員になるために知っていなければならない専門的な知識のことです。
教職教養は、「教育法規」「教育心理」「教育原理」「教育史」「教育時事」の五つの分野から構成されています。
学校に関する法令についての分野です。「日本国憲法」「学校教育法」「教育基本法」などの条文とその内容を覚える必要があります。
子どもの発達や学習について、過去の研究から学ぶ分野です。研究を行った人物名など、用語をたくさん覚える必要があります。
教育の基本的な原則や理論を学ぶ分野。教育の目的、意義、関わってき人物名などを覚える必要があります。
教育原理と内容的には被るところが多いです。教育はどのように変遷してきたのか過去からさかのぼって勉強していきます。
最新の教育界のニュースや動きに関する分野。文部科学省からでる答申や、教育ニュースなどをチェックし、教育界の動きに目を向けておく必要があります。
教職教養の勉強期間はどれくらい必要?
教職教養は、暗記科目です。
知識を応用して考える分野ではないので、勉強し始めてからすぐに点数があがりやすい科目と言えるでしょう。
ですので、一次試験がはじまるまでに最短で3か月~長くても半年くらいかけて準備すれば十分だと思います。
教職教養の勉強に時間をかけすぎるよりは、点数が伸びるまでに時間のかかる専門教養(各教科や小学校全科など)に時間を割くことをおすすめします!
教職教養は、暗記科目。勉強期間は最短3か月~半年くらいで十分。
教職教養のボーダーって何点くらい?
合格の基準となるボーダーラインは各自治体によっても違いますが、8割以上はとっておいた方がよいでしょう。
教職教養だけに限らず、筆記試験は8割以上は確実に取れるようにした方がいいと思います。
なぜなら、筆記試験の点数が低ければ、一次試験を突破することも厳しくなってしまうからです。
人物試験で甲乙をつけがたい場合は筆記試験の結果で合否が決定されます。
たまに、「筆記試験が6割くらいで受かりました」というような体験談を目にすることもあるのですが、これは奇跡中の奇跡だと思います。
この記事を見てくださったみなさまには
「筆記試験は満点をとるつもりで勉強し、結果的に8割くらいの点数になるようにするといいです!」と声を大にして言いたいですね。
教員採用試験の筆記試験は、8割以上の点数がとれるようにすると合格する確率がアップする!
教職教養の対策のポイント
教職科目は、何度も言いますが暗記科目です。
勉強法うんぬんというより、もうひたすら覚えてくださいとしか言いようがないのが本音です…(すみません)
暗記の方法は人それぞれあると思いますので、できるだけ多くの数を覚えられる方法で用語を覚えてください。
しかし、教職教養は暗記科目とはいえど、暗記にとりかかるまでのポイントを間違えてしまうと点数に大きく響いてしまします。
ですのでここでは、教職教養の対策のポイントを解説したいと思います。
ポイント1:過去問を分析して出題傾向をつかむ。
教員採用試験の勉強は「どれだけ勉強したか」ではなく、「自分が受験する自治体の問題に合わせてどれだけ的確に対策をしてきたか」が大事です。
自治体ごとに出題される問題が違います。
ですのでひたすら問題集を解きまくっても、本番の試験で点数をとれるようにはなりません。
まずは過去問を分析し、自分の自治体の問題傾向を把握した上で、自分に必要な勉強を集中的に行うようにしましょう。
過去問の詳しい分析方法や使い方を解説しているので、ぜひこちらの記事もご覧ください。
ポイント2:教育法規を重点的に勉強する
教職教養の一番の難関は、教育法規です。
まず言葉が難しくて解読に時間がかかりますし、条文を暗記する作業が根気と時間がかかります。
教育法規は早めに勉強に着手して、常日ごろから条文に触れるのを習慣化することをおすすめします。
ポイント3:「教育法規」「教育原理」「教育心理」の3分野をマスターする
教職教養は、「教育法規」「教育原理」「教育心理」「教育史」「教育時事」の5つの分野から構成されます。
「教育原理」や「教育心理」を勉強していると自然に身に着く部分が多い
「教育法規」「教育原理」「教育心理」がある程度マスターできた後に、足りない部分を補う形で勉強するのがおすすめ!
ポイント4:教育時事は雑誌から学ぶ
教育時事は、新しい情報をいち早くキャッチすることが大切です。
教員採用試験の対策雑誌として、『教員養成セミナー』と『教職課程』という雑誌が発売されています。
教育時事を対策したい方は購入をおすすめします。
毎月雑誌を買うのはつらい…という方は、最新の教育時事をまとめた参考書や、教育時事のみをまとめた雑誌の特集号を買って対策してみてください!
買うと得する教育雑誌の選び方についてはこちらの記事に書いてありますので、ぜひ合わせてご覧ください。
一般教養の対策法
一般教養とは?
一般教養とは、いわゆる五教科(国・社・数・理・英)の試験です。
教員になるにあたっての基礎学力が、どれほど身についているのかを見られます。
自治体ごとに一般教養の問題レベルは多少差がありますが、一般的には受験する自治体の高校入試のレベルくらいである場合がほとんどです。
一般教養の勉強期間はどれくらい必要?
一般教養は、出題範囲が広いのが特徴です。
忘れている教科が多い場合には、それだけ早めに対策をはじめなければなりません。
しかし一般教養は基礎・基本や要点を問われる場合がほとんどですので、あまり不安にならなくても大丈夫です!
私の経験上だと、塾講師等でアルバイトをしていて一般教養に触れ合う機会が多かった方は、最短で3か月くらいで対策可能だと思います。
大学時代に5教科の勉強から離れていて少し不安という方は、4か月~8か月くらいの対策期間をみておいたほうがいいでしょう。
一般教養は勉強をはじめれば昔の記憶がどんどんよみがえってきて、点数がぐんととれるようになりますので頑張りましょう!
一般教養の対策期間は、最短3か月~長くても8か月くらいで十分。
一般教養のボーダーって何点くらい?
合格の基準となるボーダーラインは各自治体によっても違いますが、教職教養の時と同様に、8割以上はとっておいた方がよいでしょう。
一般教養だけに限らず、筆記試験は8割以上は確実に取れるようにした方が安全だと思います。
人物試験で差がつかないときに、筆記試験の点数で合否を判断される場合もあります。
一般教養の対策のポイント
一般教養の対策のポイントは以下のとおりです。
- 過去問を分析して出題傾向をつかむ
- 苦手教科を重点的に勉強する
- インプットよりもアウトプット重視で勉強する
以下、ひとつずつ解説していきますね!
ポイント1:過去問を分析して出題傾向をつかむ。
一般教養も教職教養と同様に、「自分が受験する自治体の問題に合わせてどれだけ的確に対策をしてきたか」が大事です。
まずは過去問を分析し、問題の難易度や出題傾向をつかんでから勉強をはじめてみてください。
重要語句が問われるパターンが多い場合には、一般教養用の参考書の赤字部分を重点的に勉強すればオッケーです。
しかし、自治体の問題によってはクセがあって、参考書の赤字の周辺知識ばかり聞いてくる問題もあります。
そのような場合には重要語句に加えて、周辺知識の勉強もしなければなりません。
いずれにしろ、自分の自治体の問題にフォーカスした対策をしていきましょう!
ポイント2:苦手教科を重点的に勉強する
一般教養の最大の難関は、苦手教科の攻略です。
一般教養は五教科が一つの問題に凝縮されているので、苦手教科が足を引っ張る事態はなんとしても避けなければなりません。
例えば50問×2点の配点だとすると、10問以上間違えたら、目標点数の8割以上を下回ってしまいます。
私がおすすめする苦手教科の重点的な勉強法は、ずばり!中学生が使用している問題集を解くことです。
一般教養用の参考書だけだと、苦手な人にとっては問題数が少なすぎてしまうんですよね…
ちなみに私は数学が苦手だったので(文系あるある)、
- 自分の自治体の高校入試の過去問を購入し、数学だけ解きまくる
- 中学生が使用する数学の問題集を解く
といった形で対応しました。
中学生問題集のおすすめを紹介した記事もございますので、ぜひ参考にしてみてください。
一般教養を効率的に勉強する3ステップ
- 教員採用試験対策用の一般教養の参考書と問題集を解く。全体を勉強するイメージ。
- 自分の受験する自治体の高校入試の問題を解く。さらに実践力を磨くイメージ。
- 苦手科目を中学生用の問題集を購入しさらに補強する。
ポイント3:インプットよりもアウトプット重視で勉強する
一般教養は、問題を解きながら、その都度足りない知識を補強していった方が断然効率よく勉強できます。
ある程度参考書で知識を頭にいれたら、あとはどんどん問題を解いて、ミスした部分を見直ししていく勉強を繰り返していきましょう。
問題で間違えたところを参考書にマークしておくと、自分がミスしやすい分野が一目でわかるのでおすすめですよ!
専門教養の対策法
専門教養とは?
専門教養(専門科目)は、あなたの専門とする校種と教科のことです。私は中学校国語教員でしたので、中学校の国語科が専門でした。
専門教養の試験では、教科の知識に加えて、教科の学習指導要領の内容をどれくらい理解しているのかも問われます。
専門教養の勉強期間はどれくらい必要?
専門教科は、教科の専門的な知識を問われるので、一般教養や教職教養に比べて問題の難易度がやや高くなっていることが特徴です。
一般的にですが、大学入試センター試験(現在は大学入試共通テスト)~大学の二次試験で問われるレベルの問題が出題されることがほとんどです。
基礎的・基本的な知識の習得に加えて、応用力も身につけておく必要があるでしょう。
ですので、最短で4か月~最長1年くらいは勉強期間が必要だと考えてよいと思います。
専門教養の対策期間は、最短4か月~最長1年くらい。
専門教養のボーダーって何点くらい?
合格の基準となるボーダーラインは各自治体によっても違いますが、8割以上はとっておいた方がよいでしょう。
特に専門教養は、自分の専門となる分野ですので、満点をとるつもりで勉強してよいと思います。
なぜなら、周りも自分の得意科目のため、点数をとってくる可能性が高いからです。
高得点の中での勝負になってもよいように、基礎・応用を固めて、満点をとるつもりで勉強しましょう。
専門教養の対策のポイント
専門教養の対策のポイントは以下のとおりです。
- 過去問を分析して出題傾向をつかむ
- 自分の教科の全国版の過去問集と、大学入試用の問題集を解く
- 学習指導要領の重要なポイントを暗記する
以下、ひとつずつ解説していきますね!
ポイント1:過去問を分析して出題傾向をつかむ。
教職教養と一般教養の時の対策と同様に、まずは過去問を分析することからはじめましょう。
特に、専門教養の場合には、問題の出題の仕方や難易度をよく分析してください。
そして、その自治体の問題に似た問題が集まる問題集をたくさん解いて対策していくのです。
さらに、学習指導要領の出題の傾向もよく分析してください。
- 重要な箇所の空欄補充なのか
- 複数の条文の中から正誤を選ぶ問題なのか
- 出題語句は重要語句が多いのか周辺知識が多いのか
など、問題の傾向を自分なりに把握しましょう。
過去問を分析し、自分の自治体の問題に合わせて的確に対策していくことが、専門教養には特に重要になります。
ポイント2:自分の教科の全国版の過去問集と、大学入試用の問題集を解く
過去問の分析が終わり、受験する自治体の問題に合った問題集を解く場合には、全国版の過去問集と大学入試用の問題集を解くことを私はおすすめします。
上記の2つの問題集は、問題の難易度を自分の自治体に合ったものを選ぶことができますし、数を多く解くこともできるからです。
私は実際に何種類かの問題集を試しましたが、結局この2つが、最も効率的に自分の自治体に合った問題を解く力を育成できたと実感しました。
「問題集何を買って対策すればよいのか分からない…」という方は、ぜひこの2つの問題集を使って問題を解きまくってください!
(2024/10/08 22:20:00時点 楽天市場調べ-詳細)
ほかにも、自分の自治体の問題に合いそうな大学入試用の問題集を見つけたら、どんどん解いてみてください!
ポイント3:学習指導要領の重要なポイントを暗記する
教科の勉強と同じくらい重要なのが、学習指導要領の勉強です。
教科ごとに出される学習指導要領の第1章、第2章に書かれている内容は、特によく出題されるので、内容をよく把握しておきましょう。
丸暗記まではしなくても、重要語句や書かれている内容がぱっと思い出せるくらいまでには覚えましょう。
例えば中学校国語科の場合には青線で囲んでいるところです↓
過去問でよく出題されている用語などにチェックをしておくと、重点的に覚えるべき箇所も見えてきますよ!
まとめ
筆記試験の対策法を一挙にまとめてみました!
ぜひ何回もこの記事を読み返して、教職教養・一般教養・専門教養それぞれに対策のポイントをおさえて、効率的に対策してみてくださいね。
筆記試験は教員採用試験の合否を決める重要な部分です。
本番までに完璧に準備していきましょう!