みなさまこんにちは。まこです。
この記事では、新型コロナウイルスがテーマの論作文が出た場合の書き方を実例をふまえながら解説します!
今年の教員採用試験は、新型コロナウイルスの話題が避けて通れない状況になっていますよね。
中でも、論作文のテーマで新型コロナウイルス関連のものが出題された場合、どのように書けばいいのか困るという受験者の方も多いのではないでしょうか?
私も実際に、インターネットや書籍等で、新型コロナウイルス関連の論作文の書き方を調べたのですが、新しい話題であるため、あまり情報がありませんでした。
ですのでこの記事では、元中学校国語教員だった私が、どこよりも分かりやすく、新型コロナウイルスがテーマに出た場合の論作文の書き方をお教えします。
・新型コロナウイルスがテーマの論作文の書き方を実例付きで知りたい人
論作文の書き方の基本や勉強方法を知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
教員採用試験の論作文の基本の型
教員採用試験の論作文には型があります。
様々な参考書等でも紹介されていますが、ここでは私が実際に使用していた最もシンプルな型をご紹介します。
・見る側がどこに何が書いてあるかがパッと見てわかりやすい
・伝えたいことがまとまりやすく伝わりやすい
論作文を書くための準備
教員採用試験の本番で新型コロナがテーマの論作文を書くためには、事前の準備が必要です。
- 新型コロナウイルスによって起こる問題点について考える
- 新型コロナウイルス関連の公式見解の情報を収集する
この2点は、必ず試験本番までにやっておくとよいでしょう。
①新型コロナウイルスによって起こる問題点について考える
論作文を書くためには、まず、テーマとなる事柄の問題点を的確に押さえることが重要です。
この問題点の捉え方がずれてしまうと、論作文の方向性が誤ったものになってしまいます。
では、新型コロナウイルスが発生したことで学校現場に起こる問題点は何でしょう?
みなさまも考えて、ノートにまとめてみてください。
例えばこのようなものが挙げられます。
- 感染症対策をどのようにして徹底していくのか
- 長期の休みによる子どもたちのメンタルが不安定になる可能性がある
- 感染してしまった子どもや、感染してしまった人を家族にもつ子どもへの配慮をどのようにして行っていくのか
- 保護者の不安をどのように解消していくのか(学校にいる間に子どもが感染しないか、勉強の遅れは大丈夫か)
これらの問題点をふまえて、論作文に盛り込むべき内容を組み立てていきます。
問題点から見えてきた論作文に盛り込むべき内容
先ほど出した問題点をみて、絶対に論作文に盛り込むべき内容は何かを考えます。
例えば私が先ほど挙げた問題点↓
- 感染症対策をどのようにして徹底していくのか
- 長期の休みによる子どもたちのメンタルが不安定になる可能性がある
- 感染してしまった子どもや、感染してしまった人を家族にもつ子どもへの配慮をどのようにして行っていくのか
- 保護者の不安をどのように解消していくのか(学校にいる間に子どもが感染しないか、勉強の遅れは大丈夫か)
これらの問題点をふまえて、論作文に盛り込むべき内容を考えると以下の2点が必要なことが見えてきます。
- 感染症対策の徹底
- 子どもや保護者へのケア(主にメンタル面)
型コロナウイルス関連の論作文の場合には、
本論の部分で、学校で行う感染症対策ともう一つ別の観点の
二つの柱で書くことが無難で書きやすい!
②新型コロナウイルス関連の公式見解の情報を収集する
論作文を書く時には、論作文の型のとおりに書きます。
この型にあてはめて書く場合、《序論》の部分で与えられたテーマに対する知識を書かなければなりません。
ニュースや新聞、文部科学省のホームページなどの公式見解で、どのようなことが言われているのかという客観的なデータや分析を書くことによって、自分の論作文に説得力をもたせることができるからです。
序論の部分で与えられたテーマに対する知識を的確に書くためには、あらかじめ準備しておく必要があります。
以下のサイト等を参考にして、新型コロナウイルスに対する学校の対応を勉強しておきましょう。
例えば、文部科学省「新型コロナウイルス感染症の予防」の中には、教員が子どもたちに指導すべき内容として以下のようなことが書かれています。
○ウイルスは、自分自身で増えることはできないが、粘膜などの細胞に付着して入り込んで増えること。
○新型コロナウイルス感染症は、現時点(令和2年4月)では、飛沫感染または、接触感染によって感染するとされていること。
○感染症を予防するには、運動、食事、休養及び睡眠の調和のとれた生活を続けることが有効であること。
○ウイルスから身を守るために、換気など周囲の環境を衛生的に保ち、正しい手洗いの方法を身に付けること。
○ウイルスに感染していても症状が出ない場合があり、その人たちが、知らないうちに感染を拡めてしまうことがあること。
○妊婦や高齢者、基礎疾患がある場合は、重症化するリスクが高いことが報告されていることから一層注意が必要であること。
○ウイルスから、自分自身を守るため、そして、大切な人を守るため、「不要不急の外出を避ける」「3密を避ける」等の感染症の予防策の徹底が必要であること。
○行動が制限されている中でも、家族や友人と、「3密」を避けて工夫した交流をすることで心身の健康を保つようにすること。
○私たち一人一人が、感染症を予防するためにできることをしっかりやっていくことが大切であり、自分の生活や体調を振り返り適切に行動することが感染拡大防止にもつながること。
このように、感染症対策や、教員が指導すべき内容に関しては、公式見解にすべて書かれています。
ですので、くれぐれも、自己流の感染症対策や指導内容を書かないように注意してください。(新型コロナウイルスに対して、全然勉強していないと採点側に判断されてしまう。)
試験本番で新型コロナウイルスがテーマで出た場合にも知識がすらすらと書けるように、公式見解は何十回も目を通し、正しい知識を身につけておきましょう。
新型コロナウイルスがテーマの論作文【模範解答例】
ここからはいよいよ、準備してきたことを踏まえて、新型コロナウイルスがテーマの論作文が出た時の解答例を示します。
悩みに悩んで解答例をつくってみましたので、書き方が分からず困っていた方は是非参考にしてみてください。
※ここから書くテーマや解答例は、すべてまこの考えたオリジナル問題となっています。本論の部分は、分かりやすいように ①主張②理由③具体例④もう一度主張 と記入してありますが、本番の試験では書かないで大丈夫です。
新型コロナウイルスの発生に伴い、学校現場でも新しい生活様式に沿った教育が求められています。あなたは教員として、どのように取り組んでいきますか。
序論
学校現場では、新型コロナウイルス予防のための新しい生活様式での教育が急ピッチで進められている。しかし、これまでにないほどの長期休校を経験し、子どもたちや保護者は不安や戸惑いの中にいる。私は、感染症対策を行いながら新しい学校教育を進めていくには、子どもたちと保護者の不安に寄り添うことが必要不可欠であると考える。子どもたちと保護者が安心・安全に学校に登校できるように、私は次の二つのことに取り組んでいく。
- 「新しい生活様式の中での教育」を行っていく中で考えられる問題点をきちんと把握しているか。
- 子どもたちや保護者にどのような配慮が必要か、自分の考えが書けているか。(例の太文字になっている部分)
本論1
(主張→)第一に、徹底した感染症対策に取り組む。(理由→)子どもたちや保護者の一番の心配は、学校に来ることによってウイルスに感染しないかということである。私は、学校での感染症対策を行うためには、教員だけが感染症予防に努めるのではなく、子どもたち自身にも感染症を予防する行動を身に着けさせる必要があると考える。(具体例→)そのために私は、手洗いの仕方や咳エチケットについてなど、感染症対策で気をつけてほしいことは分かりやすく絵や文字にして教室内に貼り、いつでも目に入るように工夫する。また、朝のホームルームや学活の時間等を用いて、新型コロナウイルスの予防方法やウイルスの特徴について話し、正しい知識の元に行動することを促す。(もう一度主張→)学校の備品のこまめな消毒や換気・手洗いの徹底などの基本的な感染症対策を行いながら、子どもたち自身が自ら感染症予防をする行動ができるように指導していく。
- 正しい感染症対策の知識をもとに意見が書けているか。
- 教員だけの感染症対策ではなく、幅広い視野でとらえられているか。
本論2
(主張→)第二に、子どもたちや保護者の不安にきちんと耳を傾けていく。(理由→)子どもたちや保護者は、休校による学習面の遅れや今後の学校生活に大きな不安を抱えている。特に長期休業明けは、不登校になる子どもが増加するなどの問題が起こりやすい時期にもあるため、教員はより一層の配慮が求められる。(具体例→)子どもたちと保護者の不安に真摯に向きあうためにも、私はコミュニケーションを積極的にとる。まず子どもたちとは、休み時間や面談で話したり、ダイアリーを記入したりして、こまめに会話をすることを心がける。このときに、受容的な態度で話を聞き、子どもたちの話を否定せずに思いに向きあう。このようにすることで、子どもが何でも話しをしやすい雰囲気をつくりあげていく。また、保護者とは面談等でコミュニケ―ションをとることはもちろんのこと、情報の発信に努める。例えば、学級通信でこまめにクラスや授業の様子を発信したり、電話でその日の子どもの様子を伝えたりする。学校での活動を見える化することで、保護者の不安を軽減させられるようにしていく。
- コミュニケーションをとる具体的な方法が書けているか。
まとめ
新型コロナウイルスはまだ未知の部分も多い。しかし、教員がいつでも冷静にいることが、子どもたちや保護者の安心にもつながると思う。私が教員になったら、ウイルスや感染症予防の正しい知識を自分自身がもちながら、周囲の教員と協力し、安心・安全な学校づくりに貢献していきたい。
- 最後は前向きな印象を与えて終われるとよい。周囲との連携などをアピールしても可。
最後に
今回の記事では、教員採用試験で新型コロナウイルスに関連するテーマが出た場合に、どのように書いたらよいかを詳しく解説しました!
論作文を書く前の準備と、具体的な作文例を載せましたので、試験本番までに自分で一回は書いて練習してみることをおすすめします。
論作文を書くための事前の準備
・新型コロナウイルスによって起こる問題点について考える
・新型コロナウイルス関連の公式見解の情報を収集する
論作文に盛り込むべき内容
・感染症対策の徹底
・子どもや保護者へのケア(主にメンタル面)
この記事が、論作文に困っている方の参考になればうれしいです。