みなさまこんにちは。まこです。
今回は、子どもに中学受験をさせて、私立中学校に通わせるべきか迷っている…という方に向けて参考になる記事をお届けします。
中学受験をするかしないかというのは、なかなか選択が難しいことですよね。
このような感じで、迷われている方も多いと思います。
私には、私立中学校と公立中学校に教員として勤務していた経験があります。
私立と公立の両方に勤めてみると、それぞれの学校の特色がよく見えてきました。
この記事では、教員として中学校現場を見てきた視点から、中学受験をすることのメリット・デメリットを解説してみたいと思います。
中学受験のメリット
中学受験をすることのメリットは、以下のとおりです。
- 学習環境が整っている場所で授業が受けられる
- 同じくらいの学力の子が集まっている
- 中高一貫カリキュラムなど、大学受験を見据えた教育が受けられる
以下、ひとつずつ詳しく見ていきますね。
中学受験のメリット①:学習環境が整っている場所で授業が受けられる
中学受験をして私立中学校に通えば、学校の設備やカリキュラム、授業のレベルなど、 勉強の環境がしっかりしています。
みんな勉強するために来ているので、公立中学校よりも断然勉強環境はいいです!
また、私立中学校は公立中学校よりも時代の流れに敏感なので、(時代の流れを読んだ教育をしていないと生徒が集まらない)
新しい教育スタイルを導入するスピードが早いのが特徴です。
例えば、コロナウイルスの影響に伴ったオンライン授業の導入も、私立中学校は積極的に行っているところが多いです。
しかし勉強をする環境が整っている分、勉強の内容が難しかったり、進度が速かったり、宿題が多かったりと、勉強が中心になる面はあると思います。
中学受験のメリット②:同じくらいの学力の子が集まっている
私立中学校には、同じくらいの学力の子が集まります。
そうなると、授業のレベルが高くなるのです。
ここだけの話ですが教員の立場からしてみると、公立中学校のようにいろいろな学力の子がいるときには
全員に分かるように授業を行うと、必然的に授業のレベルがやや下がってしまうという現実があります。
その点、私立中学校はある程度の学力の子が集まるので、全員に分かるように授業を行っても、公立中学校よりレベルが高い授業ができます。
また、学力が同じくらいの子を集めると、不思議なことに、価値観が近い子が集まることも多いようです。
そのせいか、私立中学校には、公立中学校にはないようなアットホームな雰囲気が感じられました。
中学受験のメリット③:中高一貫カリキュラムなど、大学受験を見据えた教育が受けられる
私立中学校では、中高一貫の6年間のカリキュラムを行っている場合も多いです。
このようにすることで、中・高で教育が分断されてしまうのではなく、系統性を意識した教育が受けられます。
学習内容を前倒しにして行い、受験対策に早い時期から入っている私立学校も多いです。
大学受験を意識した手厚いサポートが受けられるのも、中学受験の特権だと思います。
中学受験のデメリット
一方で、中学受験のデメリットには次のようなことが挙げられます。
- お金がかかる
- 中学受験用の学習をして試験に臨む必要がある
- 家から遠い場合、通学時間がかかる
- 学習ばかりで、勉強がきらいになってしまうことがある
以下、ひとつずつ説明していきますね。
中学受験のデメリット①:お金がかかる
やはり、私立中学校に通わせるのにはお金がかかります。
授業料(これが高い)、学用品の購入費、交通費など、出費は多いです。
諸々を合わせると、私立学校に通わせた場合には、1年間に100万円はかかると思って間違いないです。
そのうえで、学習塾などに通わせるとなるとさらに出費があります。
受験をする前に、3年間子供を私立中学校に通わせたら、いくらくらいかかるのかをよく調べておく必要があります。
中学受験のデメリット②中学受験用の学習をしてから試験に臨む必要がある
やはり、中学受験をするには事前のしっかりとした準備が必要です。
正直、小学校での学習だけでは不十分で、中学受験用の勉強をする必要があります。
中学受験の試験問題の場合、学校ことに特色はありますが、くせのある問題が出ることも多いのです。
私自身、私立中学校で中学受験用の問題作成に携わった経験がありますが、
子どもたちの頭の柔軟性を見るような難易度の高いくせのある問題を多く入れていました。
ですので、受験する中学校の試験問題を解けるように訓練したり、塾で中学受験対策をしたりと、中学受験用の特別な対策が必須です。
中学受験のデメリット③:家から遠い場合、通学時間がかかる
私立中学校の場合には、電車やバスを使った遠方からの通学になる場合が多いです。
私の勤めていた私立中学校でも、1時間ほどかけて電車とバスで通学している生徒が結構いました。
中学生と言えば、部活と勉強の両立などが忙しい時期です。
また、不慣れな中学校生活で体力的にも通学だけで疲れてしまい、勉強まで手が向かなくなってしまう子もいます。
たとえ通学時間の長さがあったとしても、3年間通い続けられるような気持ちが必要です。
中学受験のデメリット④:学習ばかりで、勉強が嫌いになってしまうことがある
やはり、私立中学校は勉強をするところなので、学習に向き合う時間は増えます。
課題等もたくさん出るかもしれません。
実際に、私が勤めていた私立中学校でも、途中勉強についていけなくなったり、勉強が以来になってしまったりして、学校に通うことがつらそうな子がいました。
ですから、「私立学校に入れたい!」という保護者の思いだけでなく、
お子様自らが「この学校で3年間勉強したい!!!」という強い意志をもっていなければ、私立学校はおすすめできません。
中学受験に向いている子の特徴
私が実際に私立学校に勤めていたときに見た
3年間学校生活に充実感をもって生活できた子には、このような特徴がありました。
- 長い通学時間を苦としない
- 勉強と部活(部活でなくても、習い事やクラブ活動など)を両立する意志がある
- 「この学校で3年間勉強したい!」という意志がある
- 勉強することがもともとあまり嫌いではない
書き出してみるとこのような感じですかね。
教員の立場から見てみると、自らの意志で一生懸命勉強したいと考えている子は、私立中学校に入るとどんどん伸びていくように思いましたね!
保護者側の思いだけではなく、お子様自身が「中学受験をしてこの学校に通いたい!」と前向きに中学受験を捉えられるかが大事です。
まとめ 中学受験の最大の魅力
この記事では、中学受験をすることのメリット・デメリットを、元私立中学教員の視点から詳しく解説しました!
メリット
- 学習環境が整っている場所で授業が受けられる
- 同じくらいの学力の子が集まっている
- 中高一貫カリキュラムなど、大学受験を見据えた教育が受けられる
デメリット
- お金がかかる
- 中学受験用の学習をして試験に臨む必要がある
- 家から遠い場合、通学時間がかかる
- 学習ばかりで、勉強がきらいになってしまうことがある
私は、中学受験の最大の魅力は「環境を選べる」ことにあると思います。
学習環境や、多くの時間を過ごす学校の環境を自らで選ぶことは、人生を変えることにもつながっていくと思います。
特に子どもの場合にはいろいろなことへの吸収力が高い時期なので、中学受験をすることは人間的にも成長するきっかけになるでしょう。
中学受験にはメリット・デメリットの両面がありますが、目標をもってトライする経験が何にも代えがたいものです。
そして中学受験には何よりも、お子様の前向きな意志が絶対に必要です。
実際に中学校に通い始めてからも、お子様自身の「自分が選んだ学校で成長していく気持ち」が大切です。
ぜひ受験をする段階で親子でよく話し合うことをおすすめします!
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。