中学生と保護者の方向けの情報を、わかりやすくお届けします!
お子さまが中学生になると、「勉強ができない!」と悩むご家庭も増えてきます。
ここでは元中学校教員の私が、勉強ができない中学生に向けた対処法を、タイプ別にご紹介します。
「小学校のときより勉強ができない!」が起こるのはなぜ?
「うちの子勉強ができないんです」というお悩みは、中学生になったら急に増えます。
中学生で「勉強ができない」と感じやすいのには、以下の理由があるからです。
- テストや学習内容が難しくなるから
- 勉強の習慣化が必要になるから
- 順位づけなどで出来が数値化されるから
テストや学習内容が難しくなるから
小学校のテストは、いわば「点数をとってもらうために作ってあるテスト」です。
単元の復習や自信をつけてもらうことが、一番の目的なんですよね。
しかし中学校に入ると、テスト範囲も広がり、家で前もって復習をしないと点数が取れなくなります。
中学校式のテストや勉強内容に切り換えられないまま、小学校のような勉強を続けてしまう。
するといつのまにか、「勉強ができない!」と焦ることになってしまうのです。
勉強の習慣化が必要になるから
小学校のころの学習内容は、中学校の勉強の土台になるものです。
中学校では、土台の知識をさらに発展させた応用的な学習内容も増えてきます。
当然授業をしっかり聞くだけでなく、毎日の予習や復習などの家庭学習習慣が不可欠です。
授業で習ったことをそのままにしたり、苦手を復習しなかったりすると、わからない箇所がどんどん増えてきてしまいます。
順位づけなどで出来が数値化されるから
定期テストや実力テストでの順位づけも、中学生で「勉強ができない!」と感じる大きな理由です。
まわりの友人と比較されて、勉強の成果が数字として明確に出ることになるのです。
また、500点満点や900点満点のテストで、満点からの差が一目でわかるのも「できない」を自覚する要因のひとつです。
中学生の勉強ができない子のタイプ別に対処法を紹介!
中学生で「勉強ができない!」と悩む子には、大きく分けて3つのタイプがあります。
タイプごとにできる対処法も変わりますので、ひとつずつ確認しましょう!
自分なりに頑張っているけどできないタイプ
- 小学校のころまではそこそこできたけど、中学校で一気にできなくなった
- 宿題や自主学習はやるけど点数につながらない
- 自分なりに勉強してみるけどうまくいかない
このタイプは、今やっている勉強のやり方を見直すことが一番大切です。
- 勉強時間・反復学習についてもう一度見直す
- 英語と数学のつまずきを探す
- 理科や社会、国語の漢字をまずは完璧に!
勉強時間・反復学習についてもう一度見直す
そもそもの勉強時間と問題集を解く回数が十分かチェックしましょう。
忙しい中学校生活を送る中でも、平日は最低でも1時間程度、休日は3時間程度勉強時間を確保できるとよいと思います。
また、宿題やテスト範囲で出された問題集は、一周解くだけでは足りません。
最低でも2回、間違いやすいところは3回以上は繰り返して解いて定着させましょう。
英語と数学のつまずきを探す
英語と数学は、どこか一つの単元でつまずくと、あとに習う内容がすべてわからなくなる教科です。
英語と数学を頑張って勉強していのに伸びない場合には、つまずきがもっと前の単元にあるサインなのかもしれません。
単元をさかのぼり、理解な不十分な箇所をまずは探しましょう。
つまずきを見つけたら、戻ってその単元の内容から復習し直すのがおすすめです。
理科や社会、国語の漢字をまずは完璧に!
英語や数学は、一度つまずくと戻って勉強し直さなければならず、勉強時間も根気も必要です。
しかし、理科や社会、国語の漢字などは、どの単元からでも勉強分だけ点数が取れます。
点数をすぐに上げたい場合には優先的に取り組んで、できるイメージをつかみましょう!
頑張っているけど勉強ができない子には、以下の記事もおすすめです!
そもそも勉強へのやる気がないタイプ
- 元々勉強がきらいで自主的にやらない
- 家で勉強をほとんどしない
- 集中力が10分ももたない
このように、勉強そのものへの意欲が低いタイプの子。
このタイプの子には「勉強計画や目標を立てる」「自分に合った勉強法で行う」などの長期的な視点が必要な対処法は、かえって逆効果です。
それよりも、勉強が「わかる」「楽しい」と感じてもらえる工夫をするのが大切です!
- まずは10分勉強する意識を!
- 一問一答の問題、漢字の練習から取り組む
まずは10分勉強する意識を!
勉強へのやる気がない場合には、勉強に入るハードルを下げることが何よりも重要!
「5分、10分だけ勉強しよう」くらいの軽い気持ちで、まずは勉強にとりかかるのを習慣化しましょう。
始まりさえ突破してしまえば、気がついたら10分以上取り組んでしまうこともあります。
一問一答の問題、漢字の練習から取り組む
勉強開始へのハードルを下げるには、一問にかける時間が短くて済むことから優先して取り組みましょう!
いきなり計算が必要な数学の問題などから取り組むと、解いている途中に嫌になってしまうリスクがあるからです。
理科や社会の一問一答の問題や、漢字や語句の暗記などがおすすめです。
タブレット学習を利用して、自動的に問題を出してもらうのもよいでしょう!
やる気がなくて勉強ができないタイプの子には、以下の記事もおすすめです!
忙しくて勉強時間を確保できないタイプ
- 部活やクラブチームで忙しく、疲れて勉強できない
- 学校生活のリズムに慣れずに勉強できない
このように、学校生活やクラブチームなど勉強以外の活動で手一杯で、勉強時間がとれないタイプの子。
勉強時間が少ないと当然、予習や復習に割ける時間がないので、苦手な部分がどんどん増えてしまいます。
少ない勉強時間でも最大限に効果を発揮する学習の工夫が必要です。
- まずは宿題のみ取り組む
- すき間時間を利用する
- できない問題に勉強の時間を割く
まずは宿題のみ取り組む
忙しい場合には、まず学校の宿題から優先的に取り組みましょう。
勉強ができないサインは、「宿題が出せなくなること」や「宿題の内容がわからない」から始まるパターンが多いからです。
あれもこれも手を出すのではなく、まずは宿題の時間をとって、確実に提出するのを目標にしましょう。
すき間時間を利用する
5分でも10分でもすき間時間があれば、勉強にあてる意識で取り組みましょう。
忙しくて物理的に時間が足りない分、少しのすき間時間も無駄にしない心構えが必要です。
- 学校の休み時間
- 夕食前の時間
- 学校を出るまでの時間
- クラブチームへの移動時間
できない問題に勉強の時間を割く
勉強時間がとれない場合には、苦手対策をいかに効率的に行うかが点数アップのカギになります。
宿題のプリントや問題集を解いたら、できない問題や理解が不十分だった問題にチェックを入れておきましょう!
あとで復習する際には、できた問題はいったん置いておき、チェックがついた苦手な問題から優先的に勉強します。
勉強時間が確保できないタイプの子には、以下の記事もおすすめです!
「勉強できない!」それぞれのタイプに合わせて対処しよう
中学生で勉強ができないと悩むお子様や保護者の方に向けて、対処法をお話ししました。
中学校の勉強は内容的にステップアップしているため、小学校の頃の学習スタイルを続けているとどんどんできなくなります。
定期テストへの挑み方や、家庭学習の習慣などを今一度振り返りましょう!
また、「勉強ができない!」と悩む中学生にも様々なタイプがいます。
自分がどのタイプに当てはまるかに合わせて、適切に対処しましょう。
このブログでは、他にも中学生の勉強に関する記事がたくさんあります。
お悩みに合った記事があれば、ぜひ一緒にお読みください!